ベトナム北部の高山地帯は石灰岩が優占するカルスト地形で、土地利用の変化などの人間活動に脆弱です。しかしこの地域では、生物相をはじめ自然環境に関する基礎的な研究がほとんどありません。そこで当財団では、ベトナム国立大学自然資源・環境中央研究所(CRES)とベトナム科学技術アカデミー生態・生物資源研究所(VAST/ IEBR)の研究者を中心とした本プロジェクトを平成30(2018)年度から令和3(2021)年度にかけて実施しました。
本プロジェクトの目的は、この地域の自然環境保全に資するため、生物多様性など自然生態系に関する科学的理解を深め、成果に基づく政策提言を行うことです。さらに、大学院生など若手研究者のプロジェクト参加を通しての研究力向上も目的としています。
ベトナム | ベトナム国立大学自然資源・環境中央研究所(ハノイ) べトナム科学技術アカデミー生態・生物資源研究所(ハノイ) ハノイ教育大学(ハノイ) |
---|
本プロジェクトは、生物分類群に対応する8つの生物系グループ、リモートセンシング・地理情報システムグループ、社会科学グループの10グループで構成され、研究代表者とコーディネーターはCRESの研究者、チーフアドバイザーとアドバイザリーボードは当財団スタッフが務めました。調査対象は、北部4州に所在する、Cham Chu 自然保護区(Tuyen Quang 州)、Bac Me 自然保護区(Ha Giang 州)、Phia Oac-Phia Den 国立公園(Cao Bang 州)、Nam Xuan Lac 自然保護区(Bac Kan 州)です。
2021年9月に本プロジェクトは終了し、2022年10月には長尾自然環境財団の HP に報告書等を掲載しました。
長尾自然環境財団
〒130-0021
東京都墨田区緑4丁目20-9
TEL : 03-6659-2070
FAX : 03-6659-2272